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細うで繁盛記の滝田裕介さん死去で思い出 [娯楽]



細うで繁盛記の滝田裕介さんが亡くなりました。

と聞くと、今ピンとこない人が多いんじゃないでしょうか。

滝田裕介さん、はわかるけど、細うで繁盛記ってなに? じゃないですか。

細うで繁盛記だと、45年前です。50代以上でないと記憶がないのでは。

そして、他のいやらしい部分は覚えていても、滝田裕介さんの演じる人の抱えている問題を共感できる思い出を持った人はさすがに50代では無理ではないか。

もちろん再放送が何度かなされていますけど。

当時、あの髪がぴっちり黒くて、どちらかというと平凡なサラリーマンのような地味な風貌でした。

ところで細うで繁盛記というのは、花登筺原作でした。

花登筺と言う人は主に関西系の小説を書いた人で、入り組んだストーリー展開と悔しさや恨みを練りこんだ感情表現の得意な人でした。

で、本来は「銭の花」というタイトルの本だったのですけど、ドラマ化するのに、いくらなんでもこのタイトルはないだろうということになったのです。

主人公の静岡の熱川の旅館の女将が新珠三千代で、その見かけのイメージから「細うで繁盛記」とつけたようです。

だけど、内容のえげつなさはやっぱりなかなかのものでした。

特に皆が夢にまで出てうなされたのが、旅館の跡取り息子の滝田裕介演じる正吾の妹正子でした。

当時美女として売っていた富士真奈美が、びんぞこのメガネをかけてべたべたの静岡弁で「おめっちの仕事だよ加代」だとか「そうでにゃーずら、おみゃーはよお」と兄の嫁に来た加代をいびる口調でした。

悪役で売っている女優だってあそこまで身もふたもないセリフ回しなんかしないだろうと思うような。
で、滝田裕介なんですけど、温厚で思いやりのある亭主なんですがひとつ欠陥があった。

それを正子「あれっちゃ、男じゃねーずら」とあっけらかんと言う。

まあインポテンツというか性的不能というか、そちらのほうです。

原因がどこにあったか忘れましたが、嫁に来てもらった女性に対し何もできない。

テレビドラマでは表現は控えていましたが原作だと何度も試みようとしてうまくいかないことが書かれています。

で、滝田裕介と言う役者は、この非常に表現しにくいコンプレックスを持った人間の心理を実にうまく表現した。

嫁にきてくれた加代には全面的に感謝したい、うれしい、自分を立ててくれることを拝みたいくらい。

愛している。それを表現したいができない。申し訳ない。妹が悪しざまに言うことも申し訳ない。

自分になにができるだろうか。

商売をすることに関して特に障害はないはずなんですが、男性機能に関する自信と商売の自信が連動しだしうまく行かなくなってくる。

それは誰を恨むでなく自分のせいである。それはわかっている。

そういうコンプレックスでもんもんとしながら、それでも周囲に温和な状態を保持しているという芝居がすごかった。

そして、どうなるのかというと、ストレスの結果死んでしまうのです。

ただし、遺言をした。全財産を妻の加代に残し、その処理や商売の運用すべてを妻ひとりでやれと言って死んだ。

妹には紙屑ひとつ残さなかった。

妹はぎゃあぎゃあさわぎ故人の人格や品性を否定し、兄嫁をど素人だとくさしたけど、当主の遺言は仕方がない。

で、まあ処女のまま未亡人になった加代がはじめての旅館業を始める、というのが細うで繁盛記です。

このあと、熱川ならではの工夫をいろいろ考え同業者たちから非難をうけたりしながらも地域全体の経済復興を成し遂げる話です。

だけど、私は繁盛するところは面白くない。

イセエビを一匹つけた御膳を思いつくなんていう話はどうでもよかった。

やっぱり、あのうなされるような根性悪い花子のきたない静岡弁のセリフ、可哀相にもなんともいいようがない亭主の感じるストレスでした。

いまNHKなんかだと連続ドラマのドロップアウトストーリーみたいな企画を作ってますけど、その伝であの正子主役の別枠ドラマがつくられていたら皆争って見たと思います。
正子の初恋とか。なんでああいう根性曲りに育ったかのエピソードなんか。

そして、そのえげつない別枠ドラマはディアゴスティーニみたいな会社から復刻DVDとして750円で発売されていたのではないか。というように思いますね。

銭の花 細うで繁盛記 旅館山水館

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